ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

過酸化水素がゼブラフィッシュに誘発した酸化ストレスモデルにおける、ナノ懸濁液中のケルセチンナノ結晶の抗酸化作用

Antioxidant Effects of Quercetin Nanocrystals in Nanosuspension against Hydrogen Peroxide-Induced Oxidative Stress in a Zebrafish Model

要旨:
ナノ粒子化によるケルセチンの水溶性向上を検討すべく、小(50 nm)、中(140 nm)、大(360 nm)の各サイズを調製した。ナノ粒子の水溶性は通常のケルセチンに比べて向上して、小サイズが26倍、中サイズが21倍、大サイズが13倍であった。過酸化水素で刺激したゼブラフィッシュの72時間以内の生存率は、小サイズが77.78%、中サイズが73.33%、大サイズが73.33%、通常のケルセチンが53.3%、無投与時が47.8%であった。ゼブラフィッシュ体内の活性酸素種を測定し、過酸化水素非処置時の値を100%とすると、小サイズが101.10%、中サイズが108.83%、大サイズが109.77%に、それぞれ低下した。