ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ヒアルロン酸-銅-ケルセチンの自己集合ナノ粒子: 腫瘍を標的とする相乗的な化学療法

Self-assembly of Hyaluronic Acid-Cu-Quercetin flavonoid nanoparticles: synergistic chemotherapy to target tumors

要旨:
自己集合法により、ヒアルロン酸と銅とケルセチンから成るナノ粒子を調製した。粒径は55.36±0.27 nmで、X線光電子分光の結果は銅が主に2価イオンとしての存在を示した。IRスペクトルにて、4位のカルボニル基の吸収に特徴的な変化を認め、銅イオンへの配位を示唆した。ナノ粒子はヒト由来乳癌細胞株MDA-MB-231に蓄積し、約0.5時間で最大蓄積濃度に達した。ケルセチンによる化学療法と銅イオンによる化学力学療法を組合せると、相乗的な抗腫瘍効果が期待できる。