乳酸菌(Lactobacillus)を添加したザクロ(Punica granatum)ジュースのプロバイオティクスに対する温度とpHの影響
Effect of temperature and pH on the probiotication of Punica granatum juice using Lactobacillus species
- 著作名:
- Siti Marhaida Mustafa
- Lee Suan Chua
- Hesham Ali El-Enshasy
- Fadzilah Adibah Abd Majid
- Siti Zulaiha Hanapi
- Roslinda Abdul Malik
- 出典:
- Journal of Food Biochemistry
- 2019
- 43
- e12805
- DOI:
- 10.1111/jfbc.12805
- 要旨:
- 栄養素が豊富なザクロジュースは、プロバイオティクス(健康に有用な生きた微生物)の優れた媒体である。ザクロジュースに乳酸菌を添加して、より付加価値の高い飲料を開発した。本研究では、種々の乳酸菌(プランタラム乳酸菌、カゼイ乳酸菌、ブルガリア乳酸菌、サリバリウス乳酸菌)をザクロジュースに添加して培養した際の、プロバイオティクス品質に対する温度とpHの影響を検討した。温度は30, 35, 37℃の3通り、pHは2.5, 4.0, 5.5の3通りをそれぞれ検討し、培養時間は24時間とした。その結果、カゼイ乳酸菌、37℃、pH 3.5~4.0の組合せが最適条件であり、菌密度が高く良好な増殖を示した。また、ザクロジュースが有する抗酸化作用はカゼイ乳酸菌を添加しても維持され、5 mg/mLの濃度で最大90%のラジカル消去活性を示した。ザクロジュースの抗酸化作用は、フラボノイド(ケルセチン、ケルセチン-3-グルコシド、ルチン、ケンフェロール-3-ルチノシド)および非フラボノイドポリフェノール(ロスマリン酸、カフタリン酸)の関与である。