ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは活性酸素種を除去しミトコンドリア機能を改善して、高濃度の銅がブタ卵胞顆粒膜細胞に誘発した毒性を緩和する

Quercetin Alleviates Toxicity Induced by High Levels of Copper in Porcine Follicular Granulosa Cells by Scavenging Reactive Oxygen Species and Improving Mitochondrial Function

要旨:
硫酸銅は養豚にて発育促進剤として用いられるが、長期間の投与は生殖機能を損なう。ブタ由来卵胞顆粒膜細胞を用いて、硫酸銅による毒性メカニズムとケルセチンの保護作用を検証した。顆粒膜細胞を高濃度の硫酸銅で刺激すると、活性酸素種を発生して、GPX4・CAT・SOD2のmRNA発現を下方調節し、SOD1・TRX・HO-1のmRNA発現は上方調節した。硫酸銅はまた、マロンジアルデヒドの増大・カタラーゼ活性の低下・GSHの減少による酸化ストレスををもたらすと共に、ミトコンドリア電位を低下した。ケルセチンの投与はこの様な異常を改善し、顆粒膜細胞の機能を回復した。