ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

心代謝におけるケルセチン摂取の効果: 無作為化比較臨床試験のメタ解析のアンブレラレビュー

The effects of Quercetin supplementation on cardiometabolic outcomes: An umbrella review of meta-analyses of randomized controlled trials

要旨:
アンブレラレビューとは、医学研究における複数のシステマティックレビューまたはメタ解析の統合であり、最高のエビデンスレベルと見なされる。各種データベースから得た心代謝因子に対するケルセチンの効果のメタ解析の論文5件を対象に、統合推定値・95%信頼区間・異質性・出版バイアスを要約し、エビデンスの確実性を評価した。その結果、エビデンスの確実性は非常に低いものから中等度の範囲にあった。全てのデータを統合したメタ解析の結果、ケルセチンは拡張期血圧・脂質プロファイル・炎症・空腹時血糖値・インスリン抵抗性には影響を与えない。しかし、収縮期血圧(加重平均差: −1.9, 95%信頼区間: −3.2, −0.6)と血中インスリン値(加重平均差: −1.07, 95%信頼区間: −1.9, −0.1)は、有意に低下する。