ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

イザヨイバラ(Rosa roxburghii)果実抽出物のフラボノイドは、カラギーナンがマウスに誘発した血栓症を改善する

Flavonoids extract from Rosa roxburghii fruit ameliorates carrageenan-induced thrombosis in mice

要旨:
イザヨイバラ(十六夜薔薇、Rosa roxburghii)の果実は、フラボノイドを豊富に含んでいる。カラギーナンで惹起した血栓症のモデルマウスに、イザヨイバラ果実由来のフラボノイド(RF)を投与した。その結果、マウスの尾の黒い部分が短縮され、血球凝集パラメータを抑制した。RFは血中・肝組織・腎組織のマロンジアルデヒド・IL-1β・NF-κB・TNF-αを軽減し、カタラーゼ・GPx・SOD・IL-10は上昇して、抗酸化作用と抗炎症作用を発揮した。RFはまた、血小板凝集を有意に阻害し、抗凝固蛋白質の生成を促進した。腸内細菌叢を解析した結果、RFはバクテロイデス属とクロストリジウム属の存在を減少した。HPLC分析の結果、RFの主成分はケルセチン・イソケルシトリン・ルチン・ケンフェロール・イソラムネチンであった。