ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

化学架橋したゼインとカルボキシメチルデンプンを基盤とする粒子を含むゲルで、ケルセチンを送達する

Preparation and characterization of particle-filled microgels by chemical cross-linking based on zein and carboxymethyl starch for delivering the quercetin

要旨:
カルボキシメチルデンプンマイクロゲルにゼインナノ粒子を加えると、化学架橋が発生して、強度・水分保持能力・熱安定性が著しく向上した。このゲルにケルセチンを添加すると、封入効率は86.7%であり、pH応答性の膨潤挙動を示した。得られたケルセチンの新規DDSは、模擬胃液中では安定でケルセチンを放出しなかった。一方、模擬腸液では、8時間に72.5%のケルセチンを放出する特異性を示した。Caco-2細胞を用いる膜透過性試験にて、9.7%のケルセチンが透過して、フリーのケルセチン(1.9%)に比べて大幅に向上した。