ケルセチンはPTPRRの発現を上方調節して、多発性骨髄腫細胞の増殖を阻害する
Quercetin inhibits the proliferation of multiple myeloma cells by upregulating PTPRR expression
- 著作名:
- Houcai Wang
- Dandan Yu
- Hui Zhang
- Ruye Ma
- Huiqun Wu
- Huili Zhai
- Huaping Wang
- Jingjing Li
- Liping Li
- Yingcong Wang
- Taofang Cheng
- Jumei Shi
- 出典:
- Acta Biochimica et Biophysica Sinica
- 2021
- 53
- 1505–1515
- DOI:
- 10.1093/abbs/gmab128
- 要旨:
- ケルセチンは多発性骨髄腫細胞(MM細胞)の増殖を阻害するが、30%阻害濃度でケルセチン処置した後の遺伝子解析を行った。その結果、蛋白質チロシンホスファターゼ受容体タイプR(PTPRR)の発現が最も上昇していた。実際、PTPRRが過剰発現したMM細胞はケルセチン感受性が増し、増殖とコロニー形成が容易に阻害される一方で、PTPRRをサイレンシングした細胞は反対の挙動を示した。バイオインフォマティクス解析を行った結果、ERKの脱リン酸化が、PTPRRによるMM細胞の増殖阻害の潜在的な経路であることを示した。