外殻にカゼイン塩とキトサンを有する、ケルセチンを担持したゼインナノ粒子2種類の物性とバイオアベイラビリティの比較
Physicochemical properties and bioavailability comparison of two quercetin loading zein nanoparticles with outer shell of caseinate and chitosan
- 出典:
- Food Hydrocolloids
- 2021
- 120
- 106959
- DOI:
- 10.1016/j.foodhyd.2021.106959
- 要旨:
- ケルセチンを担持したゼインナノ粒子を2種類調製した。カゼイン塩のみを外殻に有するケースと、カゼイン塩とキトサンの二層外殻とが相違点である。前者は粒径が188 nm、ゼータ電位が-29.33 mV、ケルセチンの封入効率が82.78%であった。一方、後者は粒径が551 nm、ゼータ電位が-57.47 mV、封入効率が78.26%であった。塩分・pH・保存におけるコロイド安定性は、単一外殻の方が、二層外殻より優れていた。ラットを用いる体内動態試験の結果、フリーのケルセチンに比べてバイオアベイラビリティが単一外殻で2.34倍、二層外殻では1.89にそれぞれ向上した。