ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

キトサン/カルボキシメチルセルロース共重合体ゲルは、酸化亜鉛とグラフェン量子ドットナノ粒子によって、脳癌にケルセチンを送達するpH感受性ナノ複合材料として改良される

Co-biopolymer of chitosan/carboxymethyl cellulose hydrogel improved by zinc oxide and graphene quantum dots nanoparticles as pH-sensitive nanocomposite for quercetin delivery to brain cancer treatment

要旨:
生体適合性の高いキトサン/カルボキシメチルセルロース共重合体に、酸化亜鉛ナノ粒子を添加して薬物担持容量を改善した。さらにグラフェン量子ドットを加えて、血液脳関門(BBB)の通過できる物性に調節した。得られたナノ複合材料にケルセチンを封入して、粒径が219.38±5.21 nmでゼータ電位が-53 mVのDDSを得た。72時間で約半分のケルセチンが放出され、徐放性を実証した。得られたDDSは、フリーのケルセチンに比べ、ヒト由来膠芽腫細胞U87MGの増殖抑制作用が大幅に向上した。その一方で、マウス由来線維芽細胞L929(正常細胞)には毒性を示さなかった。