ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

結腸を標的とするエチルセルロース/ゼラチン複合系ナノファイバーの作製: ケルセチンの放出制御と抗癌活性

Fabrication of colon-targeted ethyl cellulose/gelatin hybrid nanofibers: Regulation of quercetin release and its anticancer activity

著作名:
Shu-Fang Li
Teng-Gen Hu
Hong Wu
出典:
International Journal of Biological Macromolecules
2023
253
127175
DOI:
10.1016/j.ijbiomac.2023.127175
キーワード:
エチルセルロース
ゼラチン
複合系ナノファイバー
ケルセチン
腸特異的放出
結腸癌
HCT-116
要旨:
疎水性のエチルセルロースと親水性のゼラチンから成る複合系ナノファイバーを作成し、ケルセチンをエレクトロスピニング法で担持した。ゼラチンの割合が増えると熱安定性が減少し、表面の濡れ性は向上したが、ケルセチンの封入効率には影響せず94%以上を確保した。また、ゼラチンの含量に拘わらず、模擬胃液中におけるケルセチンの放出は3%以下であり、腸特異的な放出が見られた。エチルセルロースとゼラチンの比率が1:3の際に、腸における最適の放出性能を示した。ヒト由来結腸癌細胞株HCT-116にナノファイバーを作用すると、その増殖を抑制し、アポトーシスを誘導した。