ケルセチンとL-アルギニンは抗炎症および抗アポトーシス経路を介して、酸化銅ナノ粒子のマウス肝への悪影響を改善する
Quercetin and L-Arginine Ameliorated the Deleterious Effects of Copper Oxide Nanoparticles on the Liver of Mice Through Anti-inflammatory and Anti-apoptotic Pathways
- 出典:
- Biological Trace Element Research
- 2024
- 202
- 3128–3140
- DOI:
- 10.1007/s12011-023-03884-w
- 要旨:
- 酸化銅ナノ粒子を投与したマウスの肝組織は、銅の蓄積が著しかった。銅の蓄積は肝中のマロンジアルデヒド・一酸化窒素・カスパーゼ-3・Baxの上昇をもたらし、SODは減少した。肝組織ではまた、DNAの断片化・門脈の拡張・静脈の内膜剥離・炎症性浸潤も著しかった。ケルセチンとアルギニンの単独投与はいずれも、この様な異常を改善して肝保護効果を示した。両者の組合せによる相乗効果は、血中TNF-αの減少・肝中カスパーゼ-3発現の減少・カスパーゼ-3活性の減少に見られ、抗炎症作用とアポトーシスの抑制に関連している。