ケルセチンはジャコウジカのホルモンレベルと微生物構造を調節して、麝香の分泌を促進する
Quercetin promotes the secretion of musk by regulating the hormone level and microbial structure of forest musk deer
- 出典:
- Integrative Zoology
- 2024
- 19
- 596-611
- DOI:
- 10.1111/1749-4877.12763
- 要旨:
- 現状ではホルモン注射でジャコウジカの麝香分泌を促進しているが、健康への悪影響が懸念される。バイオインフォマティクス解析の結果、テストステロンの産生を促進するケルセチンに着目した。ケルセチンの配合量を0, 400, 800, 1200 mg/kgの4通りに調節した餌で飼育した結果、ケルセチンはテストステロン・黄体形成ホルモン放出ホルモン・黄体形成ホルモンの産生を増大し、エストラジオールは減少した。麝香成分は、ホルモン・腸内細菌叢・麝香中の細菌の間には相関関係があり、ケルセチン含量が800 mg/kgの餌が、麝香の有効成分であるムスコンの収量を最適化した。