ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Begonia roxburghii由来のルチンは、フレキシネル赤痢菌がラットに誘発した下痢においてiNOSおよびSep Aの活性を調節する

Rutin from Begonia roxburghii modulates iNOS and Sep A activity in treatment of Shigella flexneri induced diarrhoea in rats: An in vitro, in vivo and computational analysis

要旨:
ベゴニア科の植物Begonia roxburghiiの根は、東南アジアで食用にされ、伝統医療において下痢の治療に用いられる。その主成分はルチンである。フレキシネル赤痢菌で惹起した下痢のモデルラットに、Begonia roxburghii抽出物もしくはルチンを投与した。その結果、便中のフレキシネル赤痢菌の密度と水分含有量を大幅に改善した。ネットワーク薬理学解析の結果、ルチンの標的をiNOSおよび分泌性細胞外蛋白質A(secreted extracellular protein A, Sep A)と特定した。分子ドッキングの結果、ルチンとiNOSとの結合エネルギーを−11.61 kcal/molと算出し、Sep Aは−9.98 kcal/molであり、いずれも高い親和性を予測した。