統合的な薬理学戦略による、ケルセチン-3,7-ジラムノシドの抗炎症メカニズムの評価
Assessment of the anti-inflammatory mechanism of quercetin 3,7-dirhamnoside using an integrated pharmacology strategy
- 出典:
- Chemical Biology & Drug Design
- 2023
- 102
- 1534-1552
- DOI:
- 10.1111/cbdd.14346
- 要旨:
- ヤンバルツルマオ(山原蔓苧麻、Pouzolzia zeylanica)は中医学で膿の除去に用いられるが、主成分はケルセチン-3,7-ジラムノシドである。データベースで取得した、ケルセチン-3,7-ジラムノシドの抗炎症作用に関する標的は342種であり、京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)解析の結果、コアとなる標的蛋白質7種を特定した。分子ドッキングの結果、ケルセチン-3,7-ジラムノシドは、7種の内AKT1・mTOR・NOS3と高い親和性を示した。リポ多糖で刺激したRAW264.7マクロファージにケルセチン-3,7-ジラムノシドを作用すると、iNOSの発現と一酸化窒素の放出を阻害し、IL-6・IL-1β・TNF-αを低減した。