ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ラット/マウスの創傷治癒におけるケルセチンとその誘導体: 動物研究の証拠と分子メカニズムの洞察

Quercetin and its derivatives for wound healing in rats/mice: Evidence from animal studies and insight into molecular mechanisms

要旨:
各種データベースより、ケルセチンおよびケルセチン誘導体による創傷治癒の効果を報告した動物実験の論文18件を得た。データを統合してメタ解析を行った結果、ケルセチン(誘導体)は対照群より治癒が速く、3日目から効果が現れ(加重平均差: 7.13%, 95%信頼区間: 5.52, 8.74, P<0.00001)、10日目にピークに達した(加重平均差: 19.78%, 95%信頼区間: 17.82, 21.74, P<0.00001)。サブグループ解析の結果、ケルセチン(誘導体)の効果は、ラットとマウスの種類・創傷面積・糖尿病の有無に依存しなかった。ケルセチン(誘導体)は、血管密度・線維芽細胞の分布・コラーゲン画分を増加し、生化学指標(IL-1β・IL-10・TNF-α・TGF-β・VEGF・ヒドロキシプロリン・α-平滑筋アクチン)は一貫した結果を得た。