ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

3CLproを標的とするルチン・ミリセチン・バイカレインの分子ドッキングと電子構造

Docking and Electronic Structure of Rutin, Myricetin, and Baicalein Targeting 3CLpro

要旨:
密度汎関数理論(DFT)計算にて、SARS-CoV-2の主要酵素である3CLproとフラボノイド(ルチン・ミリセチン・バイカレイン)との相互作用をシミュレーションした。その結果、ルチンが最も良好なリガンドとして機能し、次いでミリセチン、バイカレインの順であった。ルチンとバイカレインは、3CLproのCys145およびHis41残基と相互作用するが、水素結合を形成したのはルチンのみであった。一方、ミリセチンはCys145と相互作用を示さなかった。重要な相互作用は、A環のフェノールとHis41残基の相互作用であり、ルチンにのみ観察された。