婦人科手術後の癒着防止における、ケルセチンとサージセルの効果: ラット子宮角モデル
Effects of quercetin and surgicel for preventing adhesions after gynecological surgery: A rat uterine horn model
- 出典:
- The Journal of Obstetrics and Gynaecology Research
- 2017
- 43
- 179-184
- DOI:
- 10.1111/jog.13185
- 要旨:
- ケルセチンとサージセル(酸化セルロースの商品名、可吸収性止血剤)に関する、骨盤手術に伴う癒着予防効果を検証した。ラット40匹を8匹ずつ5群に分け、以下の処置を行った。Sham群: 開腹のみ、対照群: 骨盤を手術、ケルセチン群: 骨盤を手術した後ケルセチン15 mg/kgを投与、サージセル群: 骨盤を手術した後傷口をサージセルで処置、併用群: ケルセチンの投与とサージセル処置を併用。ケルセチン群、サージセル群、併用群は、対照群に比べて骨盤癒着の重症度・癒着に伴う炎症・骨盤の線維症を有意に改善した。ケルセチン群とサージセル群との間に差はなかったが、併用群は単独処置と比べて有意な改善効果を認めた。