ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチン: スパイク蛋白質が変異して感染力が高まったSARS-CoV-2の変異株に対する有望な薬剤候補

Quercetin: A promising drug candidate against the potential SARS-CoV-2-Spike mutants with high viral infectivity

著作名:
Boyu Pan
Senbiao Fang
Liangjiao Wang
Zhanyu Pan
Min Li
Liren Liu
出典:
Computational and Structural Biotechnology Journal
2023
21
5092-5098
DOI:
10.1016/j.csbj.2023.10.029
キーワード:
ケルセチン
SARS-CoV-2
スパイク蛋白質
ACE2
分子ドッキング
分子動力学シミュレーション
要旨:
分子ドッキングおよび分子動力学シミュレーションの結果、SARS-CoV-2におけるケルセチンの結合部位は、スパイク蛋白質とACE2との界面にある空洞部に集中していた。従って、ケルセチンの結合によって、スパイク蛋白質とACE2との相互作用を妨害する。ウィルス感染アッセイの結果、スパイク蛋白質が変異して感染力が高まったSARS-CoV-2の変異株6種にも、ケルセチンは有効性を維持した。ゆえに、ケルセチンによるスパイク蛋白質‐ACE2複合体の形成阻止効果は、スパイク蛋白質が変異しても変わらない。