ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

モノアミン作動性経路は、ケルセチンの抗うつ様効果に関与する

The monoaminergic pathways are involved in the antidepressant-like effect of quercetin

要旨:
マウスにケルセチンを投与すると、用量依存的に強制水泳試験および尾懸垂試験のスコアを改善して、抗うつ効果を認めた。ケルセチンはまたヨヒンビンの致死性を緩和し、すなわちヨヒンビンに拮抗した点も抗うつ作用を支持した。ドーパミン拮抗薬・アドレナリン作動性遮断薬・セロトニン受容体拮抗薬をケルセチンと共投与すると、ケルセチンの抗うつ効果が打消された。よって、ケルセチンの効果は、モノアミン(ドーパミン・アドレナリン・セロトニン)作動性経路が関連していることを示唆した。しかし、ケルセチンの投与でマウスの活動を大幅に促進することはなく、興奮作用に基づく抗うつではない。