肺線維症のモデル動物におけるmiR-26bおよびmiR-27bの発現とケルセチンの影響
Investigation of miR-26b and miR-27b expressions and the effect of quercetin on fibrosis in experimental pulmonary fibrosis
- 出典:
- Journal of Molecular Histology
- 2024
- 55
- 25–35
- DOI:
- 10.1007/s10735-023-10168-z
- 要旨:
- ブレオマイシンで惹起した肺線維症モデル動物(種は不明)に、ケルセチンを投与した。肺組織の顕微鏡観察の結果、ブレオマイシンは、肺胞構造の損傷・コラーゲンの蓄積・肺胞間中隔の炎症細胞の増加をもたらした。一方、ケルセチン群は対照と比べて顕著に、線維化反応を減少し、肺胞構造を改善した。ケルセチンはまた、α-SMA(線維症のマーカー)の発現を低減し、E-カドヘリン・miR-26b・miR-27bの発現は増大した。よって、肺線維症で増大するmiR-26bとmiR-27bの発現を、ケルセチンが低減する、新たな作用機序が発見された。