ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは芳香族炭化水素受容体を活性化し、腸管バリアの完全性を向上して、潰瘍性大腸炎を軽減する

Quercetin ameliorates ulcerative colitis by activating aryl hydrocarbon receptor to improve intestinal barrier integrity

要旨:
Vitro: Caco-2細胞にケルセチンを作用すると濃度依存的に、密着結合蛋白質であるZO-1とクローディン-1の発現が上昇した。ケルセチンはまた、芳香族炭化水素受容体(AhR)の核移行を促進して活性化した。AhR拮抗剤の存在下では、ケルセチンによる密着結合の強化作用が打消され、AhRの活性化が根底にあることを実証した。Vivo: デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で惹起した潰瘍性大腸炎のモデルマウスにケルセチンを投与すると、AhR依存的に密着結合を改善して、症状を軽減した。