ケルセチンを含むナノ複合材料の合成・物性評価・塩分ストレス下におけるバジル(Ocimum basilicum L.)への改善効果
Synthesis and Characterization of a Quercetin-Based Nanocomposite and Its Ameliorating Impacts on the Growth, Physiological, and Biochemical Parameters of Ocimum basilicum L. under Salinity Stress
- 出典:
- Sustainability
- 2023
- 15
- 12059
- DOI:
- 10.3390/su151512059
- 要旨:
- コアセルベート法により、ケルセチンを含むナノ複合材料を調製した。フリーのケルセチンとナノ複合材料を塩分ストレス下のバジルに作用させて、それらの挙動を比較した。塩分の濃度依存的に、バジルのストレス尺度(電解質の流出・マロンジアルデヒド・過酸化水素)が上昇したが、フリーのケルセチンとナノ複合材料は両者とも軽減効果を示した。塩分ストレスはまた、成長(発芽・根の長さ・植物体の重量・地上部の高さ)および光合成(水分・光合成速度・気孔伝導度・クロロフィル蛍光)の諸パラメータに悪影響を及ぼしたが、ケルセチンおよびナノ複合材料が改善した。なお、全ての評価項目でナノ複合材料は、フリーのケルセチンより優れた効果を示した。