ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

結腸直腸癌細胞のSp1/miR-27a軸に対抗するケルセチンの二重作用機序

Quercetin’s Dual Mode of Action to Counteract the Sp1/miR-27a Axis in Colorectal Cancer Cells

要旨:
ヒト由来結腸直腸癌細胞株HCT116およびHT-29にケルセチンを作用すると、アポトーシスを誘導して生存率を減少した。この際ケルセチンは、細胞内に過剰に発現したmiR-27aを減少した。ケルセチンはまた、miR-27a以外のマイクロRNA数種も減少しており、Sp1なる別の標的の存在を示唆した。ケルセチンは急速に核内移行してSp1と相互作用してその働きを抑制し、かつ、ZBTB10(Sp1に競合してDNA結合を抑制する物質)の発現を上昇した。従って、ケルセチンの抗癌作用として、miR-27aとSp1の二重阻害を明らかにした。