ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはCaSR/CaMKIIシグナル伝達経路を阻害して、ゼアラレノンがブタ腎上皮細胞に誘発したアポトーシスとネクロトーシスを軽減する

Quercetin alleviates zearalenone-induced apoptosis and necroptosis of porcine renal epithelial cells by inhibiting CaSR/CaMKII signaling pathway

要旨:
ゼアラレノンはマイコトキシンの一種であり、腎毒性を誘発する。ブタ由来腎上皮細胞PK15をゼアラレノン(80 μM)で刺激すると、細胞内の活性酸素種とマロンジアルデヒドが上昇し、抗酸化システムが下方調節され、アポトーシスおよびネクロトーシス因子が上方調節された。ゼアラレノンはまた、カルシウムイオンを過剰状態にし、ミトコンドリアのカルシウム取込み過剰が膜電位の異常を誘発して、アポトーシスとネクロトーシスの要因となった。CaSRを標的とするケルセチンの投与(30 μM)はCaSR/CaMKII経路を抑制して、カルシウムの恒常性を調節した。その結果、ミトコンドリアの動的障害と機能不全が改善され、アポトーシスとネクロトーシスを軽減した。