ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはドーパミンおよびcAMPが調節するリン蛋白質の切断型アイソフォーム(t-DARPP)を阻害して、トラスツズマブ耐性HER2陽性乳癌における補助療法として機能する

Quercetin inhibits truncated isoform of dopamine- and cAMP-regulated phosphoprotein as adjuvant treatment for Trastuzumab therapy resistance in HER2-positive breast cancer

要旨:
トラスツズマブ耐性は、HER2陽性乳癌患者の予後不良の原因となる。t-DARPP(truncated isoform of dopamine- and cAMP-regulated phosphoprotein)はトラスツズマブ耐性・上皮間葉転換・HER2の発現・細胞遊走を促進するが、ケルセチンがHER2陽性乳癌細胞中のt-DARPPを阻害することを発見した。ケルセチンによるt-DARPPの阻害は、トラスツズマブによるアポトーシスの誘導と相乗的に、HER2陽性乳癌細胞の増殖を抑制した。