ペルフルオロオクタンスルホン酸がソウギョ(Ctenopharyngodon idellus)の肝細胞に誘発したアポトーシスを、ケルセチンが軽減するメカニズムの解明: AMPK/mTORが媒介するマイトファジー
Unraveling the mechanism of quercetin alleviating perfluorooctane sulfonate-induced apoptosis in grass carp (Ctenopharyngodon idellus) hepatocytes: AMPK/mTOR-mediated mitophagy
- 出典:
- Aquatic Toxicology
- 2023
- 265
- 106769
- DOI:
- 10.1016/j.aquatox.2023.106769
- 要旨:
- ソウギョ由来肝細胞L8824をペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)で刺激すると、細胞内に乳酸脱水素酵素と活性酸素種が上昇し、ミトコンドリア電位の低下とATPの減少を引き起した。ミトコンドリア不全により、Bcl-2/Baxバランスが崩れてアポトーシスを誘導した。しかし、ケルセチンの投与はPFOSがL8824に誘発した毒性を大幅に軽減した。別途実施した分子ドッキングは、ケルセチンのAMPKへの高い親和性を示した。従って、ケルセチンによるアポトーシスの軽減は、AMPK/mTORが媒介するマイトファジーの制御に基づくことを示唆した。