ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはROS/MAPK/NF-κB経路を阻害して、フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)(DEHP)がソウギョ由来L8824細胞に誘発したパイロトーシスとサイトカインの発現を軽減する

Quercetin alleviates DEHP exposure-induced pyroptosis and cytokine expression changes in grass carp L8824 cell line by inhibiting ROS/MAPK/NF-κB pathway

著作名:
Hao Cai
Ke Li
Yilin Yin
Xiaotong Ni
Shiwen Xu
出典:
Fish & Shellfish Immunology
2023
143
109223
DOI:
10.1016/j.fsi.2023.109223
キーワード:
肝細胞
L8824
DEHP
ケルセチン
パイロトーシス
抗酸化作用
抗炎症作用
ROS/MAPK/NF-κB
要旨:
ソウギョ由来肝細胞L8824をフタル酸ジ(2-エチルヘキシル)(DEHP)で刺激すると、酸化ストレス(過酸化水素およびマロンジアルデヒドの上昇、カタラーゼ・GSH・SOD・総抗酸化能の減少)と、MAPKおよびNF-κBシグナル伝達の活性化(p-p38・p-JNK・p-EPK・p65の発現の上方調節)を誘発した。DEHPはまた、GSDMD・IL-1β・NLRP3インフラマソーム・カスパーゼ-1の発現をmRNAと蛋白質の両方のレベルで増大してパイロトーシスを促進すると共に、サイトカインの発現にも変化(IL-6とTNF-αの上方調節、IL-2とIFN-γの下方調節)をもららした。しかし、ケルセチンの投与はROS/MAPK/NF-κB軸を抑制して、パイロトーシスを低減し、酸化ストレスと炎症を緩和した。