ケルセチンはP糖蛋白質の発現を阻害して、5-ヘプタデシルレゾルシノールのバイオアベイラビリティを高める
Quercetin Enhances the Availability of 5-Heptadecylresorcinol by Inhibiting the Expression of P-gp
- 出典:
- Journal of Agricultural and Food Chemistry
- 2023
- 71
- 18375–18384
- DOI:
- 10.1021/acs.jafc.3c05518
- 要旨:
- 5-ヘプタデシルレゾルシノール(AR-C17)は小麦およびライ麦に含まれる健康に有用な成分であるが、水溶性の低さゆえに、バイオアベイラビリティが低い。Caco-2細胞を用いるAR-C17の輸送実験にて、比較的高い温度と低いpHがAR-C17の透過性促進を認めた。また、P糖蛋白質の存在は、AR-C17の輸送を妨げた。ケルセチンはP糖蛋白質の発現を阻害するため、AR-C17のバイオアベイラビリティの向上に寄与した。ケルセチン/AR-C17=1:1の濃度比が最適であり、AR-C17の透過性を最大化した。