ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

マイクロニードルデリバリーシステムによる、ルチンを含むリポソームの脂質生成の抑制効果

Antilipogenesis Effect of Rutin-Loaded Liposomes Using a Microneedle Delivery System

著作名:
Zekun Li
Shuang Liang
Huijuan Sun
Cheng Bao
Yuan Li
出典:
ACS Applied Materials & Interfaces
2023
15
54294–54303
DOI:
10.1021/acsami.3c12795
キーワード:
ルチン
リポソーム
マイクロニードルパッチ
脂肪細胞
局所送達
マウス
脂質生成
動物実験
要旨:
ルチンのバイオアベイラビリティの低さを解決すべく、レシチンとコレステロールの自己集合を利用してルチンを含むリポソームを調製した。リポソームの形成により、ルチンの水溶性と脂肪細胞への取込み効率が向上したことを確認した。ポリビニルピロリドンとポリビニルアルコールで構成するマイクロニードルパッチにルチンを含むリポソームを組込むと、pH 6.5の脂肪組織微小環境にて放出率が増加して、ルチンの脂肪細胞への局所送達を達成した。高脂肪食で惹起した肥満のモデルマウスに、通常のルチンもしくはルチンを含むリポソームの投与と、マイクロニードルパッチによる投与を比較すると、マイクロニードルパッチの有意性を認めた。ルチンを脂肪細胞に効率良く送達した結果、脂質合成蛋白質(PPARγおよびC/EBPα)が下方調節され、褐色脂肪細胞に関連するUCP1およびcyt-C発現が促進された。