ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

鎌状赤血球症の血小板炎症におけるイソケルセチン: 無作為化二重盲検プラセボ対照試験

Isoquercetin for thromboinflammation in Sickle Cell Disease: a randomized double-blind placebo-controlled trial

要旨:
40±11歳の鎌状赤血球症患者46名を対象とする、イソケルセチンによる治療効果を検証した第II相臨床試験。無作為化二重盲検プラセボ対照で実施した。ランダムに2群に分け、23名にはイソケルセチン1000 mg/dayを投与し、残る23名はプラセボを服用し、4週間後に血液検査を実施した。血漿中の可溶性P-セレクチンのベースラインからの変化を主要評価項目に設定したが、両群間に差を認めなかった(P=0.64)。一方、イソケルセチン群は、全血凝固(P=0.03)とコラーゲン誘発性血小板凝集(P=0.03)がベースラインから有意に減少した。また、血中のPDI還元酵素の活性も、イソケルセチン群で有意に阻害された(P=0.02)。