ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

腎癌と炎症における短鎖脂肪酸生成菌の代謝物の、ネットワーク薬理学と分子ドッキングによる特定

A Network Pharmacology and Molecular-Docking-Based Approach to Identify the Probable Targets of Short-Chain Fatty-Acid-Producing Microbial Metabolites against Kidney Cancer and Inflammation

要旨:
各種データベースから、腎癌を含む腎疾患と短鎖脂肪酸生成菌に共通する標的遺伝子1436種を取得した。また、短鎖脂肪酸生成菌177種と、これらが産出する代謝物114種も特定した。標的遺伝子の上位20%を京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)および遺伝子オントロジー解析にて、蛋白質間相互作用ネットワークを構築した。その結果、腎癌や炎症に機能するコア標的蛋白質5種を特定し、相互作用する代謝物(括弧内)を分子ドッキングにて確認した。1) MTOR (グリココール酸)、2) PIK3CA (11-メトキシクルブラリン・グリココール酸・イソケルシトリン)、3) IL6 (イソケルシトリン)、4) PTGS2 (イソケルシトリン)、5) IGF1R (2-アミノ-1-メチル-6-フェニルイミダゾ[4,5-b]ピリジン・イソケルシトリン)。