ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

初めて合成したケルセチン-金属錯体を対象とする、マルチ分光学および分子ドッキングによるDNA/蛋白質結合研究と、細胞生存率アッセイ

A multi-spectroscopic and molecular docking approach for DNA/protein binding study and cell viability assay of first-time reported pendent azide bearing Cu(II)-quercetin and dicyanamide bearing Zn(II)-quercetin complexes

要旨:
ケルセチン-金属錯体を2種合成した。一つはケルセチン・ZnCl2・Na(NCN)2より得たケルセチン-亜鉛ジシアナミド錯体(錯体1)、もう一つはケルセチン・CuCl2・NaN3より得たケルセチン-銅アジド錯体(錯体2)である。両錯体をDNAおよびヒト血清アルブミン(HAS)と結合し、その性質を分光学的データと分子ドッキングより調査した。DNAへの結合は、DNAの溝と結合できる錯体1の方が有利であった。また、HASへの結合は、多くの水素結合を利用できる錯体1の方が有利であった。ヒト由来子宮頸癌細胞株HeLaに対するIC50値は、錯体1が31.25 μM、錯体2が>100 μMであった。