ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

バチルス菌とケルセチンとの組合せは、直接的な拮抗作用と抵抗性の誘導により萎凋病を抑制する

The Imperative Use of Bacillus Consortium and Quercetin Contributes to Suppress Fusarium Wilt Disease by Direct Antagonism and Induced Resistance

要旨:
トマトの萎凋病に対する有効な対処法を探索した。萎凋病の病原菌であるFusarium oxysporumへのin vitro拮抗アッセイにて、バチルス菌株を選定した。一方、分子ドッキングに基づくバーチャルスクリーニングの結果、トマトのLysM受容体キナーゼSILKY12の阻害剤として、ケルセチンを特定した。バチルス菌株を土壌浸漬し、ケルセチンは葉面散布してトマトに適用した。その結果、萎凋病指数が最大69%低下し、植物の成長特性も増加した。メタボロミクス解析の結果、トマトの代謝産物(炭水化物・アミノ酸・フェニルプロパノイド・有機酸)への萎凋病による悪影響は、組合せが顕著に改善した。