ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

没食子酸エピガロカテキン(EGCG)・ケルセチン・没食子酸を用いる、タウ蛋白質R3ドメインの阻害に関する原子的な洞察

Atomic insights into the inhibition of R3 domain of tau protein by epigallocatechin gallate, quercetin and gallic acid

要旨:
没食子酸エピガロカテキン(EGCG)とケルセチンはタウ蛋白質(全体)の凝集を阻害し、没食子酸はタウ蛋白質のR3ドメインの凝集を阻害することが知られている。凝集の第一段階である二量化の詳細を、分子動力学シミュレーションで検証した。3分子は全て、R3ドメイン二量体のβ構造組成を減少し、ペプチド鎖間の相互作用を弱めて、二量化を抑制した。3分子のR3ドメインへの結合は、疎水性相互作用・π-πスタッキング・水素結合であるが、ケルセチンだけはπ-カチオン相互作用も見られた。