ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

韃靼そば(Fagopyrum tataricum)におけるルチンの加水分解に関与する糖加水分解酵素遺伝子FtGH1の、マルチオミクスによる同定

Multi-omics identification of a key glycosyl hydrolase gene FtGH1 involved in rutin hydrolysis in Tartary buckwheat (Fagopyrum tataricum)

要旨:
韃靼そばはルチンを多く含み、ルチンからケルセチンへの加水分解による変換こそが、独特の苦みの根底にある。ルチン加水分解遺伝子を同定すべく、韃靼そばの遺伝資源の中心にある200の遺伝子型を、30倍のカバレッジ深度で再配列した。ルチンの中間代謝産物の内容とゲノム再配列データを組合せる代謝産物ゲノムワイド関連解析(GWAS)により、ルチンをケルセチンに加水分解する糖加水分解酵素遺伝子FtGH1を同定した。FtGH1の機能は、韃靼そばに過剰発現した毛状根とin vitro酵素活性アッセイの両方で検証した。