ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Terminalia macropteraおよびBridelia micrantha抽出物における、腸管寄生性線虫のin vitro駆虫活性と関連成分を含めたin silico分子ドッキング

In vitro anthelmintic activity of ethanol and aqueous extracts of Terminalia macroptera and Bridelia micrantha against Heligmosomoides polygyrus, Caenorhabditis elegans and in-silico molecular docking evaluation of some isolated phytoconstituents

要旨:
蠕虫症の原因寄生虫の駆虫活性物質を、アフリカに分布する植物を中心に探索した。Terminalia macroptera(コンブレタ科の植物)の樹皮抽出物が示した、Heligmosomoides polygyrus(腸管に寄生する線虫)における殺卵活性のIC50値は、エタノール抽出物が0.013 mg/mL、水抽出物が0.042 mg/mLであった。Bridelia micrantha(コミカンソウ科の植物)の葉抽出物では、エタノール抽出物が0.38 mg/mL、水抽出物が0.63 mg/mLであった。いずれもエタノール抽出物の方が活性が強かったため、以降はエタノール抽出物のみ評価の対象とした。L3期の殺幼虫活性のIC50値は、T. macropteraが0.004 mg/mL、B. micranthaが0.047 mg/mLであった。主な構成成分を分子ドッキングで検証した結果、イソケルセチンが寄生虫の受容体蛋白質と最も高い親和性を示した。