イソラムネチンは脂肪酸の酸化を促進して、シスプラチンが誘発した急性腎障害を軽減する
Isorhamnetin alleviates cisplatin-induced acute kidney injury via enhancing fatty acid oxidation
- 著作名:
- Lingkun Wang
- Yaochen Xie
- Boneng Xiao
- Xuelin He
- Guanghui Ying
- Huiyan Zha
- Chen Yang
- Xuejin Jin
- Guilin Li
- Li Ping
- Jincheng Wang
- Qinjie Weng
- 出典:
- Free Radical Biology and Medicine
- 2024
- 212
- 22-33
- DOI:
- 10.1016/j.freeradbiomed.2023.12.010
- 要旨:
- Vitro: シスプラチンで刺激した腎尿細管上皮細胞にイソラムネチンを投与すると、毒性とアポトーシスを大幅に軽減した。Vivo: 予めイソラムネチンを投与したマウスでは、その後のイソラムネチンの投与による急性腎障害を軽減した。イソラムネチンは脂肪酸の酸化による脂質のクリアランスを促進し、PGC-1αとその下流にある遺伝子の発現を増強したが、これらはイソラムネチン非投与群においてシスプラチンが損なった。また、PGC-1α阻害剤の存在下ではイソラムネチンの腎保護効果が打消され、根底にPGC-1α依存性の脂肪酸酸化があることを示唆した。