ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ポリエチレングリコールでコーティングしてルチンが結合した白金ナノ粒子の、MCF-7乳癌細胞株に対する阻害効果

Inhibitory effects of platinum nanoparticles coated with polyethylene glycol and conjugated with Rutin on the MCF-7 breast cancer cell line

要旨:
ポリエチレングリコールでコーティングしたした白金ナノ粒子に、ルチンを結合して、粒径が30~60 nmの新規ナノ製剤を得た。このナノ製剤が示した細胞毒性のIC50値は、乳癌細胞株MCF-7が45.5 μg/mLで乳細胞株MCF-10A(正常細胞)が69.4 μg/mLであった。両細胞におけるアポトーシスマーカー(p53・Bax・カスパーゼ-8・カスパーゼ-9)の発現比率はそれぞれ、1.96倍・1.84倍・1.31倍・2.79倍であり、MCF-7の方が高かった。MCF-7の乳酸脱水素酵素の漏洩とマロンジアルデヒドの量は、MCF-10Aの1.42倍と2.02倍であった。