ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは腸-網膜軸およびNrf2を調節して、高血糖が誘発した網膜症からラットを防御する

Quercetin protects against hyperglycemia-induced retinopathy in Sprague Dawley rats by regulating the gut-retina axis and nuclear factor erythroid-2 related factor 2 pathway

著作名:
Yaojie Liu
Yibo Gong
Mengting Li
Jianke Li
出典:
Nutrition Research
2024
122
55-67
DOI:
10.1016/j.nutres.2023.12.003
キーワード:
糖尿病性網膜症
ラット
ケルセチン
Nrf2
腸内細菌叢
動物実験
要旨:
ラットに高脂肪食とストレプトゾトシンを投与して、糖尿病性網膜症のモデルとした。網膜電図は網膜機能の低下を示し、網膜外核層は薄くなったが、ケルセチンの投与で改善した。網膜組織におけるNrf2の減少は、ケルセチンが逆転した。ケルセチンはまた、抗酸化酵素の活性・血糖値・インスリン濃度を回復し、腸内毒素症と腸の病変も改善した。抗生物質で腸を無菌状態にしたラットではケルセチンの効果が消滅して、ケルセチンの網膜保護作用における腸内細菌叢の関与が示唆された。