ケルセチンとシンバスタチンとの組合せはSphK1/NLRP3経路を調節して、ラットの肝線維症を軽減する
Combined quercetin and simvastatin attenuate hepatic fibrosis in rats by modulating SphK1/NLRP3 pathways
- 出典:
- Life Sciences
- 2024
- 337
- 122349
- DOI:
- 10.1016/j.lfs.2023.122349
- 要旨:
- 四塩化炭素で惹起した肝線維症のモデルラットに、ケルセチン単独・シンバスタチン単独・両者の組合せをそれぞれ投与した。いずれも血中のGOT・GPT・ALPを低減し、アルブミンと総蛋白質は上昇し、肝線維症と肝組織の炎症を改善したが、組合せが最も良好な結果となった。組合せは、肝中のα-SMA・IL-1β・PPARγ・TGF-β1・カスパーゼ-1・カスパーゼ-3の発現を蛋白質レベルで抑制し、SphK1とNLRP3の発現は遺伝子レベルで抑制した。従って、スフィンゴ脂質経路とNLRP3が媒介するパイロトーシスが下方調節されたことを意味し、SphK1/NLRP3シグナル伝達の阻害による肝線維症の改善を示唆した。