ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチン金属錯体の抗酸化作用とSARS-CoV-2主要プロテアーゼ阻害における、分子動力学シミュレーション・分子ドッキング・密度汎関数理論(DFT)・ADMETの研究

Molecular dynamics, molecular docking, DFT, and ADMET investigations of the Co(II), Cu(II), and Zn(II) chelating on the antioxidant activity and SARS-CoV-2 main protease inhibition of quercetin

要旨:
ケルセチンの金属(コバルト・銅・亜鉛)錯体の高い抗酸化作用は、フリーのケルセチンと比較して低いイオン化ポテンシャルに起因することを、密度汎関数理論(DFT)計算が示唆した。分子ドッキングの結果は、ケルセチンおよびその金属錯体のペルオキシレドキシン-5およびSARS-CoV-2主要プロテアーゼ(Mpro)への高い親和性を示した。分子動力学シミュレーションは、ケルセチン/亜鉛1:2錯体以外は、標的蛋白質との安定な結合が持続することを示唆した。ADMET予測は、ケルセチンとコバルト錯体に薬物としての性質を見出した。