ケルセチンは腸内細菌異常増殖症に影響を与え、肺線維症におけるPTEN/PI3K/AKTシグナル伝達を調節して、肺胞上皮細胞の老化を遅らせる
Quercetin influences intestinal dysbacteriosis and delays alveolar epithelial cell senescence by regulating PTEN/PI3K/AKT signaling in pulmonary fibrosis
- 出典:
- Naunyn-Schmiedeberg's Archives of Pharmacology
- 2024
- 397
- 4809–4822
- DOI:
- 10.1007/s00210-023-02913-8
- 要旨:
- Vivo: ブレオマイシンで惹起した肺線維症のモデルラットにケルセチンを投与すると、肺組織の傷害とコラーゲンの蓄積を軽減し、細胞老化を軽減した。ケルセチンはまた、Akkermansia属の存在量を増加して、ブレオマイシンが乱した腸内細菌叢を整えた。Vitro: ラット由来肺胞上皮細胞RLE-6TNをブレオマイシンで刺激して、肺線維症の細胞モデルとした。ケルセチンの投与は、細胞老化随伴分泌現象におけるサイトカインを抑制し、線維芽細胞におけるコラーゲンの蓄積を改善して、線維化と老化を阻害した。ケルセチンの作用メカニズムとして、PTEN/PI3K/AKTシグナル伝達経路の調節を提唱した。