ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはフェロトーシスを標的として、PM2.5が誘発したマウスの慢性肺損傷を軽減する

Quercetin alleviates PM2.5-induced chronic lung injury in mice by targeting ferroptosis

要旨:
Vivo: PM2.5を気管内注入したマウスの肺組織は、炎症・線維化・フェロトーシスが顕著であった。ケルセチンの共投与は用量依存的に、IL-6・IL-1β・TNF-αを減少し、TGF-β1・コラーゲン-1の発現を低減し、フェロトーシスマーカーを正常化(GPX4の増大・ACSL4の減少)して、PM2.5の悪影響を軽減した。ケルセチンはまた、Nrf2の発現を上方調節し、Keap1の発現は下方調節した。Vitro: PM2.5で刺激した気管支上皮細胞BEAS-2Bにケルセチンを投与すると、PM2.5が活性化したフェロトーシスを抑制し、炎症サイトカインを低減した。フェロトーシス阻害剤は、ケルセチンと酷似した挙動を示した。