ケルセチンは脊髄損傷後のオートファジーの誘導を通じて、運動機能の回復と軸索の再生を促進する
Quercetin promotes locomotor function recovery and axonal regeneration through induction of autophagy after spinal cord injury
- 出典:
- Clinical and Experimental Pharmacology and Physiology
- 2021
- 48
- 1642-1652
- DOI:
- 10.1111/1440-1681.13573
- 要旨:
- 脊髄損傷のモデルラットにケルセチンを投与すると、BBBスコアを指標とする歩行機能が改善された。ケルセチンは、体性感覚誘発電位(SEP)および運動誘発電位(MEP)の潜伏時間を短縮し、脊髄損傷後のSEPとMEPの振幅を増大した。ケルセチンはまた、オートファジー誘導物質(Beclin 1・LC3 II)を増大し、Akt・mTOR・p70S6Kのリン酸化を阻害した。よって、ケルセチンの歩行機能改善効果は、Akt/mTOR/p70S6K経路を遮断した、オートファジーの促進に基づく。