レジスタンス運動の前後における、カフェインまたはケルセチン摂取が運動単位の発火パターンに与える影響
Acute effects of caffeine or quercetin ingestion on motor unit firing pattern before and after resistance exercise
- 著作名:
- Taichi Nishikawa
- Tetsuya Hirono
- Aleš Holobar
- Shun Kunugi
- Masamichi Okudaira
- Toshiyuki Ohya
- Kohei Watanabe
- 出典:
- European Journal of Applied Physiology
- 2024
- 124
- 1645–1658
- DOI:
- 10.1007/s00421-023-05376-0
- 要旨:
- 若年男性10名を対象とする、無作為化二重盲検臨床研究。被験者をカフェイン・酵素処理イソケルシトリン(EMIQ)・プラセボの3通りの摂取群に分け、レジスタンス運動前後における運動単位発火パターンと筋収縮特性に及ぼす影響を検証した。合計3回(摂取前・摂取60分後・レジスタンス運動の後)に渡り、最大下収縮中における外側広筋の高密度表面筋電図と膝伸筋時の電気的トルクを測定した。カフェイン群またはEMIQ群はプラセボ群と比較して、摂取前と60分後における動員閾値(RT)を大幅に減少した(カフェイン群: 84.5±16.2%、EMIQ群: 91.9±6.7%、プラセボ群: 94.8±9.7%)。また、カフェイン群とEMIQ群にはRTの変化と摂取前のRTとの間に負の相関関係を認めたが、プラセボ群には相関がなかった。摂取60分後~レジスタンス運動後における運動単位発火率の変化と摂取前のRTとの間には、EMIQとプラセボ群に有意な正の相関を認めたが、プラセボ群には相関がなかった。膝伸筋時の電気的トルクは、3群間で差を認めなかった。よって、カフェインまたはケルセチンの摂取は、レジスタンス運動後における運動単位の発火パターンは閾値依存的な様式で変化する。