ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは腎症の葉酸モデルにおけるカスパーゼ-1依存性マクロファージのパイロトーシスを阻害する

Quercetin inhibits caspase-1-dependent macrophage pyroptosis in experimental folic acid nephropathy

要旨:
遺伝子セット濃縮解析(GSEA, gene set enrichment analysis)は、パイロトーシスと腎症の葉酸モデルの間に有意な相関関係を示唆した。加重遺伝子共発現ネットワーク解析(WGCNA, weighted gene co-expression network analysis)が同定したハブ遺伝子は、炎症と密接に関連していた。分子ドッキングは、ケルセチンとカスパーゼ-1との強い結合親和性を示唆した。葉酸で惹起した腎症のモデルマウスにてケルセチンは、腎損傷を有意に改善し、マクロファージの浸潤を減少した。ケルセチンはカスパーゼ-1の発現を阻害した結果、IL-1β・IL-18・TNF-α・IL-6を低減した。ケルセチンによるパイロトーシスの抑制は、葉酸で刺激したマクロファージRAW264.7にて確認した。