ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンを封入したグルコース修飾リポソームは脳を標的として、抗酸化作用に基づく神経保護効果を発揮する

A Novel Quercetin Encapsulated Glucose Modified Liposome and Its Brain-Target Antioxidative Neuroprotection Effects

要旨:
ケルセチンの水溶性と脳移行性を向上すべく、グルコースで修飾したリポソームを担体とする新規DDSを設計した。ケルセチンの封入効率は89.9%であり、粒径は116~124 nmで、ゼータ電位は−1.363±0.437 mVであった。グルコースで修飾したリポソームはグルコース輸送体を介して血液脳関門(BBB)を透過するため、グルコースを含まないリポソームに比べて、PC12細胞への取込みが増大した。過酸化水素で刺激したPC12細胞にグルコース修飾リポソームを投与すると、低下した生存率が回復し、細胞内の活性酸素種を低減した。