ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの制吐活性の評価: 受容体への親和性と相乗効果に関するin vivoおよびin silico研究

Assessment of Quercetin Antiemetic Properties: In Vivo and In Silico Investigations on Receptor Binding Affinity and Synergistic Effects

要旨:
生後4日のヒヨコに硫酸銅を投与し吐き気を誘発して、薬物処置後の嘔吐の回数を比較して、制吐活性の評価系とした。ドンペリドン(6 mg/kg)・スコポラミン(21 mg/kg)・オンダンセトロン(5 mg/kg)をポジコンに用いて、ケルセチン(25 or 50 mg/kg)の制吐活性を評価した。嘔吐回数は以下の通り。対照: 64.25±3.69回、ケルセチン25 mg/kg: 16.50±4.65回、ケルセチン50 mg/kg: 10.00±4.19回、ドンペリドン: 11.80±2.09回、スコポラミン: 48.83±4.17回、オンダンセトロン: 30.80±4.04回、ケルセチン50 mg/kg+ドンペリドン: 6.00±2.52回、ケルセチン50 mg/kg+スコポラミン: 12.20±2.15回、ケルセチン50 mg/kg+オンダンセトロン: 8.33±1.20回。分子ドッキングにて予測した、ドーパミンD2受容体との結合エネルギーはケルセチンが−9.7 kcal/mol、ドンペリドンが−9.8 kcal/molであった。