ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

突然変異とグルコース可用性は、乳癌細胞にてミトコンドリアを標的とするケルセチン誘導体の反応に影響を与える

Mutation Status and Glucose Availability Affect the Response to Mitochondria-Targeted Quercetin Derivative in Breast Cancer Cells

要旨:
ミトコンドリアを標的とする化合物を念頭に置き、ホスホニウム塩を含む側鎖を有するケルセチン誘導体を3種合成し、6種の乳癌細胞(MCF-7・SK-BR-3・MDA-MB-231・MDA-MB-468・BT-20・Hs-578T)を評価した。ミトコンドリアを標的とする誘導体が媒介するMCF-7細胞のアポトーシスは、グルコース枯渇条件下で増強され、ミトコンドリアにおける活性酸素種の産生の上昇を伴った。3種誘導体はまた、ミトコンドリア膜電位の脱分極を伴う、ドキソルビシンが誘発する老化乳癌細胞も除去した。グルコースの利用可能性が制限されると、老化乳癌細胞もアポトーシス感受性が高まった。